リモートワークが当たり前になり、音質にこだわってマイクを導入する人が増えました。 しかし同時に、ある「悩み」も増えているはずです。
「マイクアーム、正直邪魔じゃないですか?」
一般的なマイクアームは、照明スタンドのように「上から吊るす」形状です。 これが視界に入り込み、せっかくのデュアルモニターを遮ったり、Web会議で自分の顔にアームの影が落ちたりする。
「音質は良くなったけど、デスクの景観は最悪になった」 そんなジレンマを抱える全デスクワーカーに、革命的な解決策を提示します。
それが、Elgato(エルガト)の「Wave Mic Arm LP」です。
“LP”は”Low Profile”(薄型)の略。 その名の通り、デスクすれすれの低い位置からマイクを伸ばすという、コロンブスの卵的な発想で作られたこの製品。
一度使えば、もう二度と従来のアームには戻れない。 僕のデスク環境を劇的に変えたこの「発明品」について、熱量たっぷりに語らせてください。
LP(ロープロファイル)が起こした「視界革命」
【このセクションのまとめ】
- アームが肩より下の位置を通るため、視界を一切遮らない。
- モニターの下からマイクが生える、魔法のような浮遊感。
- 使わない時は「隠せる」ので、デスクが瞬時にミニマルに。
1. 「そこ」にアームがない開放感
設置して最初に感じるのは、圧倒的な「視界の抜け」の良さです。
従来のアームは、どうしても視界の上半分に黒い棒がチラついていました。 しかし、このWave Mic Arm LPは、デスク天板からわずか数センチ〜十数センチの高さを這うように伸びてきます。
つまり、PCモニターと自分の目の間には、何一つ遮るものがないのです。
マイク本体だけが、必要な場所にヒョコッと顔を出すスタイル。 ZoomやTeamsでのWeb会議中も、画面の資料に集中できますし、相手から見ても顔の前にアームが横切るような無粋な絵面になりません。
マイクを使っているのに、マイクの存在感がない。 この「あるのに、ない」感覚こそが、LPスタイルの真骨頂です。
2. モニター下のデッドスペースを攻略する
デスク作りにおいて、モニター下の隙間は意外と死角になりがちです。 このアームは、まさにその「隙間」を通り道にします。
マイクを使わない時は、アームを折り畳んでモニターの下にスッと押し込んでしまえばいい。 それだけで、デスクの上は何もない状態にリセットされます。
必要な時だけ引き出して、終わったら格納する。 まるでサンダーバードの秘密基地のようなギミック感に、男心がくすぐられないわけがありません。
配線隠しの美学と「マグネットカバー」
【このセクションのまとめ】
- ケーブル類を完全に見えなくする、徹底した配線管理機構。
- マグネット式カバーが超優秀。工具不要でパチッと開閉。
- ケーブルが消えるだけで、デスクの高級感が2ランク上がる。
配線こそがノイズである
美しいデスクを作る上で、最大の敵は「ケーブル」です。 だらりと垂れ下がったマイクケーブルは、それだけで生活感を醸し出し、集中力を削ぐノイズになります。
Elgatoは、そのことを誰よりも理解しています。 このアームには、ケーブルを収納するためのレールが最初から組み込まれているのですが、その蓋の仕組みが秀逸です。
「パチッ」と閉まる快感
多くの製品が「爪で引っ掛ける」だけの安っぽいカバーを採用する中、Wave Mic Arm LPは「マグネット吸着」を採用しています。
ケーブルをレールに這わせて、上から金属製の蓋を置くだけ。 「パチッ、パチッ」という小気味良い音とともに、蓋が吸い付くように閉まります。
工具もドライバーも不要。 ケーブルを交換したい時も、端からめくるだけで簡単にアクセスできます。
このユーザー体験(UX)への配慮こそが、Elgato製品が世界中で愛される理由でしょう。 結果として、アームからはケーブルが一切見えず、まるでワイヤレスマイクかのような美しい外観が完成します。
妥協なき「剛性」とビルドクオリティ
【このセクションのまとめ】
- 重いマイクもしっかり支える、フルメタル製の剛性感。
- 関節の調整も自由自在で、ピタッと止まり垂れ下がらない。
- クランプの安定感も抜群で、デスクを傷つけにくい配慮も。
デザインだけじゃない、本質的な強さ
どれだけ見た目が良くても、マイクの重さに負けて垂れ下がってきては意味がありません。 その点、このアームの耐荷重は最大2kg。
SHUREのSM7Bのような重量級のダイナミックマイクに、ショックマウントやポップガードを付けても、ビクともしません。
アームの材質は剛性の高い金属製で、表面は高級感のあるマットブラック塗装。 触った瞬間に伝わる「いいモノ感」があります。プラスチックの安っぽさは微塵もありません。
0.1ミリ単位で位置が決まる
関節の動きも非常にスムーズです。 動かしたい位置に持ってくると、スッと止まり、そこから重力で下がってくることがありません。
付属の六角レンチで関節の固さを調整できるので、自分のマイクの重さに合わせて「重すぎず、軽すぎない」絶妙なトルクに設定可能です。
クランプ部分もしっかり作られており、デスクの天板を挟む部分にはゴムパッドが付いているため、お気に入りのデスクを傷つける心配もありません。 最大60mm厚まで対応しているので、厚めの無垢板天板でも余裕で取り付けられます。
まとめ:1.5万円で手に入れる「ノイズレスな未来」
【このセクションのまとめ】
- 視界のノイズと配線のノイズ、両方を消し去る魔法の杖。
- 一度導入すれば、デスクワークの集中力が劇的に向上する。
- 全デスクワーカーが「早く買っておけばよかった」と思う逸品。
Elgato Wave Mic Arm LPの実売価格は、約15,000円前後。 安価なマイクアームなら2,000円で買える市場において、決して安い買い物ではありません。
しかし断言します。 この1.5万円は、間違いなく「安い」です。
なぜなら、これ一本でデスク周りの「視覚的なストレス」がほぼゼロになるからです。 毎日何時間も座るデスクから、視界を遮る棒が消え、ケーブルの乱雑さが消える。 これによる集中力の向上と、デスクに向かうモチベーションの維持は、金額以上の価値を生み出します。
もしあなたが、 「デスクをおしゃれにしたい」 「Web会議環境を整えたい」 「でも、ごちゃごちゃするのは嫌だ」 と考えているなら、迷わずこれを選んでください。
届いたその日、設置した瞬間に、あなたのデスクは「完成」へと一歩近づくはずです。 マイクが浮遊する、未来のデスク環境へようこそ。


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